最近耳にしたこと、思ったこと

苦労や災難を喋り慣れた芸のようにワンパターンで嘆く。時には理路整然とぼやく。嘆きやぼやきが自慢話ように聞こえる。こういうのを「不幸自慢」と言うが、新型コロナ以降、そんな飲食店のオーナーや店長が次から次へとテレビに写る。インタビューに対してマスコミもそういう反応を欲しがっているのだろう。

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物事のありようでものがわかるのではなく、物事の言いようでものがわかる(ような気がする)。たとえば、SARS-CoV-2の姿かたちはわからないが、新型コロナウイルスと言われると何となくわかったような気になる。

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「好きでなければ、また、世のためと考えなければ、小さな本屋などやってられませんよ。だから応援しているんです。」 ぼくもそう思う。このことは、本が他の文化に対して劣勢にならないようにと微力を注ぐことにつながる。

しかし、一昨日は、探している本が小さな書店Aになく、わざわざ赴いた別の小さな書店Bにもなく、やむなく帰り道の紀伊國屋書店で手に入れたという次第。こんなふうに、何回かに一回は在庫がありそうという理由で大型書店に足を運ばざるをえない。

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「先生にお願いしておいたのですが、今朝の検査は麻酔の段取りになっていますよね?」 看護師さんにこう確認する、一目後期高齢者とわかる男性。胃カメラの検査だ。「ちょっと聞いていないのですけど……」という返事に、まるでバーゲンでお目当てのものが売り切れた時のような落胆ぶりを見せた。

「麻酔は眠っているあいだに終わりますからね」「そうそう、鼻からカメラを入れるほうが楽ですよ」……そんな話を聞いたことがあるが、ぼくの場合、検査にあたってはこれまで一切注文をつけず、主治医の言われるままだ。麻酔の経験はない。鼻? イメージとしては経口のほうがノーマルに思える。

趣味は胃カメラと言いそうな高齢者がいるが、趣味は風景写真でお願いしたい。ぼくは、胃カメラの他に、CTのモデルも依頼される。昨今経営が大変な病院であるから、祝儀のつもりで主治医の依頼を快く引き受けることにしている。

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proconcept

岡野勝志(おかのかつし) 企画の総合シンクタンク「株式会社プロコンセプト研究所」所長 企画アイディエーター/岡野塾主宰 ヒューマンスキルとコミュニケーションをテーマにしたオリジナルの新講座を開発し、私塾・セミナー・ワークショップ・研修のレクチャラーをつとめる。

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