ブログ記事とカテゴリ選択

このタイトルの記事をどのカテゴリに収めるか、少し迷った。迷った挙句、とりあえず「ことばカフェ」というカテゴリに入れた。書こうと思っている記事の概略はすでにアタマにある。このテーマは結局「ことば」の問題になるだろうと見立ててのことだ。しかし、最終的には変更することになるかもしれない。今はまだわからない。


みんなどうしているんだろうか。迷ったら「その他」という万能カテゴリに放り込むのだろうか。あるいは、ブログの記事を書き終えてから、そのテーマにふさわしいカテゴリを選ぶのか。それとも、ひとまずカテゴリを決めてから、今日はこんな内容のことを書こうと決めるのか。ぼくの場合は、ある程度書いてカテゴリを選び、また書き続けてからもっともふさわしそうなカテゴリに落ち着く。ただ、ぼくのブログのカテゴリには「その他」はない。便利な「その他」がないのは、正直なところ、悩ましい。

悩ましくないのは「週刊イタリア紀行」のみ。このタイトルで書く記事は自動的に「五感な街・アート・スローライフ」に分類する。思案の余地なしだ。現地からではなく、ふだんの仕事と生活をしながら過去の旅を振り返りつつ綴るので、必然アートや街の話になる。このカテゴリ以外だと「看板に偽りあり」ということになってしまう。


今日から企画研修で出張中。企画研修では便宜上ざくっとしたテーマとタイトルを決めてもらう。それから素材を集め分析しアイデアをふくらませ構成していく。最終的な企画の構成案をもう一度検証し、タイトルを見直す。広告ならどうだろう。見出しづくりにさんざんアタマを捻ってから本文を書くのか。しかるべき本文を書いてから、それに見合ったヘッドラインを仕上げるのか。ぼくの場合は、いつも見出しの試案が最初にあった。

文章を書いて題をつけるのか、題を考えてから文章を書くのか。どっちでもよさそうなものだが、いずれにしても、ふらりと気ままな旅に出るのとはわけが違う。題や文章、タイトルや記事に先立って、必ずテーマというものがあるはず。テーマを「指向性あるコンセプト」とするならば、それを凝縮したメッセージを題名なりタイトルとして仮に定めておくのが筋だと思う。その筋に沿ってのみ文章や記事が書ける。適当に考えて適当に後付けされたタイトルでは無責任というものだ。

アイデアというのも同様で、テーマへの指向性が弱ければ浮かぶ頻度が低く、量もわずかで質も落ちる。見当をつけておかないとなかなか湧いてくれないし、湧いたところで意識が薄ければ通り過ぎてしまう。ゆえに、〈タイトル試案→記事作成→カテゴリの仮選択→文章推敲→タイトル見直し→カテゴリ決定〉という流れが妥当なのではないか。これが結論。そして、この記事は「ことば論」ではなく、「構成手順にかかわる発想ないしアイデア」なので、カテゴリは〈ことばカフェ〉ではなく、〈アイディエーターの発想〉がふさわしいということになった。ともあれ、テーマはカテゴリに先立つことは間違いなさそうだ。

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proconcept

岡野勝志(おかのかつし) 企画の総合シンクタンク「株式会社プロコンセプト研究所」所長 企画アイディエーター/岡野塾主宰 ヒューマンスキルとコミュニケーションをテーマにしたオリジナルの新講座を開発し、私塾・セミナー・ワークショップ・研修のレクチャラーをつとめる。

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