生レバーの行方

「厚生労働省は6日、飲食店が牛肉の生レバーを客に当面提供しないよう求める通知を都道府県に出した。(……)厚労省の食中毒・乳肉水産食品合同部会が、食中毒発生の多い『レバ刺し』などについても法的規制を含め検討することを決めたため。生食用牛レバーの提供が禁止される可能性もある」(77日付 毎日新聞)。


ホル男 「また! 不粋というか野暮というか、余計なことをしてくれるもんだな」

モン太 「オレにとっては、生レバーのない焼肉店はクリープのないコーヒーみたいや」

ホル男 「比喩が古いね。要するに、焼肉を食べに行っても、いきなり肉を焼き始めない。まずは、ユッケかレバ刺し、それにキムチで生ビールだろ」

モン太 「なんで牛ばっかり責めるんや!」

ホル男 「生食用の牛レバーが原因で発生した食中毒は、1998年から2010年の13年間で116件らしい。牛刺しやユッケはわずか5件だった。厚労省は牛レバーの食中毒が多すぎると判断した」

モン太 「おいおい、ちょっと待って! それマジで!?」

ホル男 「驚く数字だったかい?」

モン太 「驚くも驚かんも、牛刺しにユッケはほとんど安全牌やないか。おまけに生レバーも、年に9件やろ。そんなもん、生ガキより安全と違うか!?」

ホル男 「証拠のないことを言わないように。でも、きみに理ありだな。豆腐でも牛乳でも魚でも、生ものに食中毒はつきものだからね。ちょっと不注意すると、生野菜でも起こりうる」

モン太 「フランスでは牛肉のタルタルステーキを食べとるぞ! ニュージーランドは羊のタルタルや!」

ホル男 「フランスのタルタルはユッケよりだいぶどす黒かったよ。ともあれ、大腸菌が内臓に付着しやすいことぐらいわかっている。それでも、素人考えでは、新鮮なものをしっかり咀嚼していたら問題ないような気がするな」

モン太 「絶望的……。これからどないして生きていったらええんや!?」

ホル男 「大袈裟な! お上が決めたら仕方がない。レバ刺しの代わりに上等の牛刺しにすればいいじゃないか」

モン太 「あかん、生レバーがないと焼肉屋に行く意味あらへん。あんたは平気か?」

ホル男 「ここだけの話、馬のキモのほうが血生臭くなく、コリコリしていてうまい。馬に鞍替えするよ」

モン太 「牛がダメなら、馬に乗るって? ダジャレ言うてる場合やないわ。宣誓書を書くから、オレだけ自己責任で牛の生レバー食べさせてくれ!」

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proconcept

岡野勝志(おかのかつし) 1951年大阪生まれ 企画の総合シンクタンク「株式会社プロコンセプト研究所」所長 企画アイディエーター 岡野塾主宰 ヒューマンスキルをテーマにしたオリジナルの新講座を開発し、私塾・セミナー・ワークショップ・研修のレクチャラーをつとめる。 マーケティング、コミュニケーションにまつわる企業や人

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