ブレンドの功罪

大麦、ハトムギ、玄米、ハブ茶、緑茶、ウーロン茶、杜仲茶、グァバ葉、バナバ葉、霊芝、朝鮮人参、ドクダミ、シイタケ、柿の葉、ミカンの皮、クコの葉、よもぎ、熊笹、アマチャヅル、大豆、昆布(ボトルの表記のまま)

ある飲料メーカーから上記のような成分を含む二十一茶が出ている。十六茶を超える二十一茶である。ほんとうに21もあるのか、つい確認してみたくなる。実際に数えてみた。たしかに、21種類あった。


別の飲料メーカーからも二十一茶が出ている。しかし、共通するのは13種類で残りの8種は異なっている。こちらの21種類は次の通り(パッケージの表記のまま)。

大麦、玄米、ハト麦、緑茶、黒大豆、陳皮、ヨモギ、ドクダミ、椎茸、クマ笹、小豆、ビワの葉、桑の葉、柿の葉、スギナ、ヤーコンの葉、目薬の木、半発酵茶、昆布、蓮の葉、キクイモの葉

先の二十一茶のミカンの皮が陳皮と書かれ、ウーロン茶が半発酵茶になっている。いずれも同じものだと思われる。こちらの二十一茶を飲んでみた。21種類の素材がそれぞれの持ち味を平和的に消し合い、実に飲みやすく、ほとんど特徴のない飲み物に仕上がっている。

一つひとつを抽出して飲んでみると特徴的であり、一部はそれだけでは飲めそうもない。しかし、ブレンドすれば癖が消されるので飲みやすくなる。ブレンドとは個々の素材の没個性にほかならない。お節介とは承知の上で、成分欄にキャッチコピーを入れてはどうかと思い、下記のように創作してみた。

歴史が証明する人類の恩人、大麦
白米より身体に良さそうな玄米
化粧水からも声が掛かるハトムギ
お~いお茶? ならば、は~い緑茶
黒豆は略称、正しくは黒大豆くろだいず
みかんの皮よりきっと効く陳皮ちんぴ
もう昔みたいにタダじゃないヨモギ
悪臭に似合わぬ可愛い薬草ドクダミ
生でよし干してよしの二刀流、椎茸
ある種のサプライズ成分、クマザサ
大豆はダイズなのに、小豆はなぜアズキ
別名「無憂扇むゆうせん」と呼ばれたビワの葉
「わたしもお茶だと知ってた?」by 桑の葉
寿司を包むだけじゃない、柿の葉
ツクシた後も頑張るスギナ
割と出番があるらしいヤーコンの葉
目に差すより飲んでこそのメグスリの木
ウーロン茶が少し気取って半発酵茶
真・利尻・羅臼・日高で名を馳せる昆布
睡蓮と一線画してやってます、ハスの葉
二十一茶目に滑り込んだキクイモの葉

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proconcept

岡野勝志(おかのかつし) 企画の総合シンクタンク「株式会社プロコンセプト研究所」所長 企画アイディエーター/岡野塾主宰 ヒューマンスキルとコミュニケーションをテーマにしたオリジナルの新講座を開発し、私塾・セミナー・ワークショップ・研修のレクチャラーをつとめる。

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