【 根性 と 性根 】
(例文)太郎は根性が据わっていて、一つのことをやり遂げようとする性根もある。一方、次郎は性根がなく飽き性。一人前になるためには根性を叩き直さないといけない。
根性とは態度・考え方・行動の根本となる性質である。根性が良いとか悪いという言い方はしない。根性は、あるかないか、または、まっすぐかひねくれているかが問われる。性根は「しょうこん」と読むとおおむね根気の意味になり、「しょうね」と読むとほぼ根性の意味になる。
【 関税 と 税関 】
(例文)関税脅しは米大統領の切り札の一つだが、実は不法入国や密輸対策として税関がもう一つの課題になっている。
カナダとメキシコの関税を25%に引き上げだ、中国は10%の追加関税だと、粗っぽく、いとも簡単に関税率を変える。米国への輸入品に課される税金を上げれば、国内産業が保護でき、関税は国の収入となって国庫の財源が確保できるという目論見。もちろん対抗措置の覚悟はいる。
港や空港で関税の賦課と徴収をおこない、貨物の取り締まりにあたるのが税関。国内に持ち込まれる物品の申告を受け検査をするが、外国からの入国者のテロや密輸などの犯罪の兆候をつかむ。関税と、字順を逆にした税関。これら二字熟語は、今やあの大統領の駆け引きの常套手段になった。
【 読解 と 解読 】
(例文)「どうだ、文章は解読できたか?」「今、辞書を引いて読解しているところです」「読解? 違う、違う。きみの任務は解読だぞ!」
読解は文章を読んで、その意味を正しく理解すること。対して、解読は分かりづらい文章や記号を正確に読み解くこと。解読はある種の「深読み」であり「裏読み」である。文字面に現れない隠れた独自の文法と意味を探り出そうとする。中高生時代、国語の授業で求められたのは読解力であり、暗号解読ではなかった。


〈二字熟語遊び〉は二字の漢字「AB」を「BA」と字順逆転しても別の熟語ができる熟語遊び。大きく意味が変わらない場合もあれば、まったく異なった意味になる場合がある。その類似と差異を例文によってあぶり出して寸評しようという試み。なお、熟語なので固有名詞は除外。