良心的にも程がある食事処のY屋。通常900円の定食が「本日の日替わり」として出されると50円引きの850円になる。しかも、午前11時45分までに入店するとさらに値引きされて800円になる。たとえばカツ玉定食なら、甘辛い出汁で大きなヘレカツを3枚煮て卵でとじたメインに、副菜の小鉢が2つと大きな椀の具だくさん味噌汁が出てくる。
この店が「年明けから価格を改定させていただきます」と書いて壁に貼り出した。Y屋よ、お前もか! などと叫びはしないが、やむをえないと同情する。もっと格下の定食屋がとうに1,000円超えしているのだから。なお、日替わり定食がいくらに値上がるのか書いていない。Y屋のことだから、値上げしてもせいぜい100円ではないかと勝手に予測している。
ちなみに、わがオフィス街には数千人の公務員がいるし、周辺には企業も多いので、飲食店がランチタイム時に激しく競合している。Y屋はずば抜けて価格競争力に優れた勝ち組だ。最近では、インド・ネパールのカレーセット1,400円、刺身定食1,500円、イタリアンランチ2,000円超の店も目立つ。ランチ接待専門の5,000円クラスの強気な店も3、4店ある。
物価の上昇に歯止めがかからない。2025年の今年の漢字では1位の座を「熊」に譲ったが、2位に「米」(アメリカの意も含む)が、3位に「高」(高市の意も含む)が、それぞれつけた。米と高を併せれば誰が見ても値上げや物価高を連想する。コーヒーがこの半世紀で100円から500円になったという話ではない。ここ数年での上昇ぶりに驚くのである。
物価指数を通じて認識する価格変動は、人それぞれ。食料品、衣料品、家電、家賃、通信費、教育費など、消費者の家庭事情や関心事によって注目対象が変わる。ぼくなどは、同じ食料品でも、市場の食材には疎く、レストランの料理には敏感だ。他府県へ出掛ける時には交通費が気になる。打ち合わせに来る他府県の方々の負担を申し訳なく思う。
昨日、デパートのパン屋で、“SALE”の文字に釣られて食パン1斤と菓子パン4個の詰め合わせを1,100円で買った。買った時はお得感を覚えたが、帰宅してクリームパンを齧りながら「はたしてそうなのか」と訝しくおもった。米の場合、1,000円あれば茶碗10~15杯のご飯が食べられる。米だけではない、パンも異様に高くなっているのだ。
今朝のテレビで、主婦が「米が高いのでパンを食べるようにしている」と言っていたが、必ずしも正しい見解ではない。
