暑い時期のスタミナ食材の象徴が土用の丑のうな丼、うな重。はたして本当にそうなのか。仮にそうだとしても、年に2、3度利用する店では上が3,600円、特上が5.200円。ひつまむしなら並が3,200円で特上が5,400円。高級店の割には比較的良心的な値段設定だが、スタミナ補給としては他の食材に比べてコスト高だ。
今年の鰻は昨年よりも買い求めやすいと聞いて、スーパーで大きめの良さそうな鹿児島産を買った。一尾使ってうな丼にすれば10分で完食してしまう。これではもったいないので、鰻を小さく長方形にカットし、硬めに炊いたご飯でひつまむしにした。小さな茶碗で一杯目は普通のうな丼。次に、大葉、ミョウガ、ネギを刻み、わさびを添えて二杯目。そして三杯目には肝吸いの出汁でお茶漬け風にいただいた。
大変満足したが、鰻料理にはうな丼かひつまむし以外の選択肢は多くない。夏だ、鰻だ、スタミナだ! と叫んで小躍りしても常食できるものでもない。と言うわけで、昔からずっと夏のスタミナ食には財布にやさしい豚肉を指名してきた。夏バテ予防のビタミンB1が他の肉類に比べて格段に豊富に含まれている。今夏も出番が多い。今日は豚肉を炒めたり焼いたり煮込んだりする料理のラインアップを紹介する。

写真は食べやすくカットしたもの。焼く時は手のひらサイズほどの肉のままがいい。溶けだした脂と野菜がよく調和する。ハーブ塩だけのシンプルな味付けがオーブン料理に合う。なお、スペアリブの煮込みも夏向き。軟骨がやわらかくなるまで煮れば箸でもほぐせる。

ビジュアルで好き嫌いが分かれるが、このビジュアルこそが夏との闘いの力になってくれるのだ。「ニラレバ」とぼくは呼ぶが、ニラレバでもレバニラでも使う材料は同じ。レバーの新鮮度と味は店によってかなり違うからあちこちへ足を運んで試行錯誤するしかない。

中国東北料理の店のメニューの一品。キクラゲ、ピーマン、ニンジンとの組み合わせが絶妙で、見るからに栄養満点だ。この料理の前にすでに羊肉の串焼き10本と水餃子を食べている。この組み合わせだと飯類はいらない。
〈続く〉