デザートと飲み物

エスプレッソドッピオ

ブログで使った写真を整理していたら、街角、本、風景、料理、図/イラストの他ではコーヒー(特にエスプレッソ)の写真が多いことに気づいた。コーヒーとデザートが並ぶ写真がなくはないが、そもそも食後にデザートをあまり口にしないからコーヒーと菓子の相性を意識した記憶はない。和菓子ならお茶、洋菓子ならコーヒーという、条件反射的なペアリングをする程度だ。

ビスコッティ

イタリア旅行中でもエスプレッソに合わせたデザートはめったに注文しなかった。例外はフィレンツェのビスコッティ。エスプレッソを注文したら付いていた。棒状に延ばして焼いた生地を、いったんカットしてからもう一度オーブンで焼く、やや硬いビスケット。ビスコッティの「ビスは2、コッティは焼いた」。つまり「2度焼き」という意味。別のレストランでは食後の甘口のデザートワインに付けてくれた。ワインに浸してやわらかくして食べる。

ローマではエスプレッソにティラミスを合わせた。日本のティラミスとの違いを知りたくて注文した。甘すぎる、濃すぎるというしかない。ところが、砂糖を入れてかき混ぜたエスプレッソの甘味とよく合うから不思議だ。エスプレッソとティラミスも、デザートワインとビスコッティも、互いに補完し合う関係ではなく、似たものどうしの組み合わせ。濃い味と濃い味、甘い味と甘い味という同類合わせが本来のペアリングなのである。

あっさりしたクッキーに紅茶、濃厚なチーズケーキに濃いコーヒーが合う。茶菓子があっさりだから飲み物を濃くするとか、苦いチョコレートだから薄いコーヒーというのでは逆効果。ワインのペアリングと同じことだ。濃厚でスパイシーな赤ワインには肉、さわやかな白ワインには淡泊な白身魚という具合。

チョコレートケーキと赤ワイン

ミルフィーユ状の濃くて甘いチョコレートケーキを買って帰る。普段なら濃いコーヒーだが、赤ワインを合わせることにした。どちらも濃厚であり、ポリフェノールを含んでおり、苦みと渋みが拮抗する。似たものどうしである。問題はどの赤ワインを合わせるかだ。赤ワインは30本ほど買い置きしてあるが、何本も抜栓して試飲するわけにはいかない。

直感で、以前何度か飲んだイタリアはプーリア州のネグロアマーロの1本を選ぶ。果実味が豊かで、カシスやカラメルの香りが立ち上がり、チョコレートの甘苦さと好勝負できそうな渋いタンニンの濃厚な赤ワイン。想像通りのペアリングになったと思うが、他のワインを試していないから、どの程度のペアリングだったかはわからない。ワインだけ楽しむ分にはいいが、料理とのペアリングに凝り始めると浪費する。

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岡野勝志(おかのかつし) 企画の総合シンクタンク「株式会社プロコンセプト研究所」所長 企画アイディエーター/岡野塾主宰 ヒューマンスキルとコミュニケーションをテーマにしたオリジナルの新講座を開発し、私塾・セミナー・ワークショップ・研修のレクチャラーをつとめる。

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