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都会の断片のほとんどが意味を失ってしまったかのようだ。
都会は意味を示さないまま生き長らえていくつもりのようだ。
断片を必死に繋いでも全貌を現わす気配はない。ぼくは苛立つ。
苛立ちに呼応して、都会も焦燥感を募らせながら鈍い輝きを放つ。
今住むこの都会とどのように折り合えばいいのか、ずっと考えてきた。
折り合えばその正体がうまく暴けるのだろうか、ずっと自問してきた。
いったいどうすれば都会を知ることができるのか。
アスファルトを引き剥がせばその姿は見えるのか。
人工的な覆いの下に眠る土はもはやかつての土ではない。
空気に触れても土が懐かしい匂いを放つことは決してない。
ブラタモリのように地形を現場で検証しながら歩いてみるべきか。
ピースを組み合わせたら都会のジグゾーバズルは完成するのか。
歩くだけならいつも数千歩や一万歩は歩いている。
そぞろ歩きしながら見えざるものを見ようとしている。
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ある日、雑居地帯のように扱ってきた都会を「まち」と呼び変えることにした。
その日から、都会は手招きするように親しげな表情を浮かべるようになった。
気分転換にご利用下さい。
WEB小説「北円堂の秘密」を知ってますか。
グーグルやスマホでヒットし、小一時間で読めます。
その1からラストまで無料です。
少し難解ですが歴史ミステリーとして面白いです。
北円堂は古都奈良・興福寺の八角円堂です。
読めば歴史探偵の気分を味わえます。
気が向いたらご一読下さいませ。
重複、既読ならご免なさい。
どなた様か存じ上げませんが、情報ありがとうございます。
ここしばらく小説というものを読んでいませんし、ミステリーはもう二十代前半からとんと縁がありません。
せっかくの情報提供ですので、仕事が一段落したら開いてみます。