プラス2円の面倒

たまにページを繰る切り絵のカードブックがある。自宅に置いていたのを今日オフィスの書棚に移した。ポストカード24枚を糊付けした一冊。イラストの図の形がいい。色の組み合わせのセンスも洗練されている。

ポストカードブックとでも言うのだろうか、この種の本を何冊か持っているが、糊で綴じた箇所を切り離すには少々勇気がいる。ばらして書簡として使ったのは日本手ぬぐいの絵柄をあしらったポストカード集一冊のみ。全部使うと表紙と裏表紙だけが残る。痩せ細った憐れな姿に一変しているが、捨て切れない。

オフィスに持ってきたのは、イラストレーター山本祐布子という人の『Home and Form』という本。発行は2003年。すべてのポストカードの裏と奥付に「80円切手を貼って投函してください」という注意書きがある。そのことに今日はじめて気づいた。2018年現在、この注意書きを真に受けると2円不足になる。著者や発行者を批判してもしかたがない。郵便料金の変更にまで気遣えなかったのだろう。

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封書の切手代が10円から15円に変わった。中学時代、当時流行った文通をしていたので記憶の片隅にある。調べたら1966年、当時は高校一年生だった。その6年後に20円に、さらにその4年後に50円に値上げされた。電子メール出現のはるか昔のこと、たまに手紙を書いていたから知っている。

1981年に60円になり、1989年に62円になった。手元に60円切手のシートが何枚もあったので、62円に強い中途半端感を覚えた。そのつど2円切手を足していたのである。言うまでもなく、2円という端数は消費税3パーセント分だ。1994年に80円になった。大幅な値上げだが、端数が消えてほっとしたのを覚えている。

その後の20年間はずっと80円。価格安定期に入った。件の本は2003年発行だからそのど真ん中にあたる。長い80円時代にかなりの量の記念切手をシート単位で買った。しかし、2014年に消費税が8パーセントになったため再度の値上げ。そして今の82円になった。また端数である。しかもその端数の2円に例のキモチ悪いウサギの絵の切手を貼り足さねばならない。あまりキモチ悪いので、最近は前島密の1円切手を2枚貼ることにしている。切手3枚になるので宛名面は見た目かなり煩雑である。

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岡野勝志(おかのかつし) 1951年大阪生まれ 企画の総合シンクタンク「株式会社プロコンセプト研究所」所長 企画アイディエーター 岡野塾主宰 ヒューマンスキルをテーマにしたオリジナルの新講座を開発し、私塾・セミナー・ワークショップ・研修のレクチャラーをつとめる。 マーケティング、コミュニケーションにまつわる企業や人

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